やはり足裏のバランスが悪いのにそれを直さずに歩き方だけを整えようとしても無理があるのです。なぜなら、これまで述べてきたとおり、土台となる足裏のバランスに合わされて全身がのっかっているからです。だからといって、足の指が踏ん張れるように意識して力を入れて歩けばいいと言うものでもありません。現代人に激増している足裏の歪み「指上げ足(浮き指)」と「外反母趾」は、足裏にある足底筋群が衰えアーチが消失してしまったため足指が踏ん張れなくなっているのです。特に、足の親指の筋力が落ちてしまいほとんど使われていないのです。

足裏には、安定機能、免震機能、運動機能の3つの機能が備わっています。これらの機能は、私たちの「美」と「健康」そして「進化」を守り続ける重要な役割をしているのです。人間の身体の急所である首と頭の接続部を、過剰な衝撃波とねじれ波という目には見えない負担から守っているのです。少し難しく言うと、人間が地球上に誕生してから備えられている原始機能なのです。だから、足裏が不安定になると重力の悪影響を受けてしまい、それをずっと受け続けると命をも落としかねないということが身体の本能に植えつけられているのです。
『人間の土台となる足裏から、全身のバランスを整えて正しく歩く』
これだけで歩行の効率性が増し、身体能力が高まって次の3つの理由よりダイエットにつながるのです。
(1) 足裏のバランスを整えると、「安定機能の回復作用」が起こり、姿勢や骨格の歪みを自然と矯正する作用も起こるため、これがストレッチや整体をしたくらいの効果があり姿勢も良くなってきます。また、姿勢が良くなることによってヒップアップや一部分に集中していた余分な負担も無くなるため締まるべきところは締まって次第に細くなって、女性らしいプロポーションを保てることができるのです。
● 「足裏バランスダイエット法」は第1に姿勢がよくなる
(2) 足裏のバランスを整えると、「免震機能の回復作用」が起こり、関節の変形や老化を防ぎ、中でも首への負担が軽くなって自律神経を正常にさせる効果があり、ホルモンバランスも整えて新陳代謝の促進と共に肌の色つやもよくなり、食欲をコントロールできるので過食しなくなるのです。
● 自律神経を安定させる足裏バランスダイエット
(3) 足裏のバランスを整えると、「運動機能の回復作用」が起こり、効率的な歩行ができ柔軟性や運動能力が増すため、体と酸素を送り込むエアロビックスのような有酸素運動の効果があり、体の基礎代謝が著しくアップし骨格を維持する表層筋や内臓などを司る深層筋の脂肪も燃焼させることができるので全身的なダイエットにつながるのです。
●正しい歩行は良質な筋肉を発達させるから基礎代謝が上がる
これが正しい歩行とダイエットの自然界の絶対法則であり『足裏バランスダイエット』の基本なのです。楽しくこの基本をしっかりと行ったうえで、今までのダイエット法を取り入ればいいのです。

ダイエットには前項で説明した通り、3つの基本があります。
その共通点は、足裏のバランスを整えるということなのです。1番目にある「安定機能の回復」とは、足裏のバランスを整えると重力の上に無駄なく効率性をもって立てるため、その上部のバランスも整ってくるということなのです。その結果、自然と正しい歩行ができるようになる、つまり足裏から全身のバランスを整えることによってキレイな骨格づくりにつながるのです。骨格がキレイだとそれを支える筋肉や脂肪のも自然と適切な量に合ってきて美しくやせられるのです。このことが美・ダイエットそして健康法の一番最初にこなければならないのです。なぜなら、人間は重力とのバランスを効率的に保つことを最優先しているからです。この事をいつも思い出して下さい。
足裏のバランスを整えるということは、積木の1段目の原理でいう最初の1段目を安定させると細く高く積んでいけるということと同じなのです。もし1段目が傾いていたとしたら、その上は崩れないようにするために反対にずらさなければなりません。人間の場合はその歪んだりずれた部分を筋肉で補い太くすることで崩れないように本能的にしているのです。
足裏バランスを正すことで全身のバランスも自然に整い、正しい立ち姿勢と共にスラリとした美しいスタイルに変えることができるのです。
これが、足裏バランスダイエット法の1番目の法則なのです。
足裏のバランスを整えると、
というように、縦×横×高さからなる構造学的な歪みが改善されてくるのです。
| 猫背が改善 前後のアンバランス ![]() |
身体の歪みが改善 左右のアンバランス ![]() |
上半身と下半身の バランスが改善 上下のアンバランス ![]() |
かつて、足裏のアーチを研究するために、裸足で歩く国7カ国を5年間かけて調査しに行ったことがあります。やはり現地の人々の足を見て驚かされました。
見事なまでに足指が踏ん張り、毎日畑仕事や森の茂みにも裸足で生活するので、石ころやガラスの破片を踏んでも、身体を守るということが知らず知らず、足裏の機能として身についているのです。
また、土台である足裏が安定しているので、皆さんスラリと細く、また頭上にお供え物を乗せ何キロも歩いて先祖のお墓参りに行くことができるのです。

アメリカではアメリカ人やイギリス人・オーストラリア人の足も比較調査しました。
彼らも日本人と同様に外反母趾や指上げ足(浮き指)が多数見られました。特に、太ももやお尻が異常に大きく発達した方々は、親指が反りかえっていたり、親指の踏んばる力がほとんどないのが印象的で、ここに、アメリカ人を代表する特有の下半身太りのカギがあるのです。
もうひとつ、ここで述べておかなければならない重要なことがあります。
外反母趾や指上げ足(浮き指)などで歩く女性は、真っすぐに地面を蹴ることができないので、身体の上部に歪みをつくってしまいます。これは地震で言うところの横揺れであり、足の変形や踏ん張り方に左右差があるとますますその歪みは大きくなります。積み木で考えると分かりやすいと思うのですが、一段目がずれたら、一番上は逆側にずらしてあげることがもっとも効率よくバランスを取る方法ですよね。そして、人間は"歩く"という行動をとるため、正常なアーチを消失してしまっている悪い足は、本来吸収できるはずの地面からの過剰な衝撃波とねじれ波という有害なストレスを、てっぺんである首に多く伝えてしまうのです。
この頭蓋骨と頚椎1番の接続部に反復して歪みを起こし、また歪んだところに"ドシンドシン"という縦揺れを受け続けて変形させてしまうのです。この周辺にはたくさんの自律神経が通っています。変形した首の骨は、私たちの身体の様々な部分を無意識にコントロールしている自律神経を圧迫・刺激し、誤作動させてしまうのです。これが自律神経失調につながるのです。1回のストレスは弱いので感じ取ることはできませんが、知らぬ間に長年の悪い歩行により繰り返されると、大きな破壊のエネルギーに変化して、頚椎と頭蓋骨の接続部にある自律神経を失調させ、免疫系・内分泌系の働きを鈍らせてしまうことが、足と自律神経の関係なのです。
自律神経系には、交感神経と副交感神経の2つの神経が身体のいろいろな状況に対応するため、ギヤを自動的に切り替え、それぞれのホルモンを出し体の各器官を安全に導いたり、常に正常に保つ働きをしているのです。
食欲に関しては、交感神経が活発になると食欲は低下し、逆に副交感神経が活発になると食欲が旺盛になります。
足裏の不安定は頚椎と頭蓋骨の接続部(視床下部)にストレス(負荷)を繰り返し伝えてしまうため、これに対し自律神経が上手く切り替えられず、ギヤが車でいうトップかバックに入ったままの片寄った状態、つまり壊れた状態になりホルモンが過剰になったり少な過ぎたりして、その結果様々な症状が起こってくるわけです。
日常においても、片寄った身体の状況つまりストレスが続くとこれに対応するため、視床下部や脳下垂体からストレスホルモンと呼ばれるコレチゾールホルモンが出て、心拍数の上昇や血圧も高くしてしまい、更に不安感やイライラした精神状態にもなって神経も過敏になってしまいます。神経過敏から不必要な緊張状態に陥り、この緊張状態が続くと胃酸も多くなり、胸やけや腸にも異常が起きて便秘や下痢のどちらかになったりその両方を繰り返す人もいるのです。
このような危機的状況から身体を守ろうとして、本能的に食べることでエネルギーを蓄えて回復しようとする働きによっても肥満になってしまうのです。ですから、肥満の多くは生活習慣病のいくつかを併発している場合が多いのもこのためです。
このような理由からも足裏のバランスを整えた上での正しい歩行による「足裏バランスダイエット」が数あるダイエット法の最初に来なければならないのです。
正しい歩行によって多くの人が自律神経の回復により、血糖値が下がり自然に満腹感も得られるダイエットと共に生活習慣病も改善しているのはこのためなのです。
これが、足裏バランスダイエット法の2番目の法則なのです。
3番目の法則は、運動によって基礎代謝量を上げるということです。若い女性だけでなく、老若男女がこぞってジムへ通っています。しかし、エアロビクスやジョギングなどハードな運動を続けていくはとても難しいことです。最初はやる気に満ちているかもしれませんが、その内に苦しみや面倒臭さの方が多くなり、ほとんどの人が途中で挫折してこのハードな有酸素運動を続けられるのは一部の人にしか定着しません。『あれ、ジムに通ってなかったっけか』『・・あ~続かなくてやめちゃったんだ』こんな会話をよく耳にしますよね。
これに対し「足裏バランスダイエット」は、足裏のバランスを整え重力の上に足指を使って効率的に立ち、そしてちょっと早歩きをするだけで、無理なく続けられるのです。
この歩き方はタンパク質の合成力を高めるので、バランスのとれた質のよいきれいな筋肉が多くつくられてくるのです。バランスのとれた筋肉量は有酸素運動を助けてくれます。結果的に、基礎代謝量の高いキレイな筋肉をつくりながら余分な脂肪を燃やし太りにくい体質に変えていくことができます。基礎代謝とは、夜寝ている時でも呼吸をしたり、心臓を働かせたり、血液循環や体温を保持したりと、生命を維持するために必要最低限の基礎エネルギーのことです。この基礎代謝はそれぞれが一日の中で消費する全てのエネルギーのなんと60~70%も占めていると言われています。
足裏から全身のバランスを整えた上での歩行は、基礎代謝も上げてくれるのです。これは人間にとって最もシンプルであり本来あるべき姿なのではないでしょうか。