M.M(46歳 主婦)
今の私の姿は10年前からは想像もつかないほど、すっかり元気になりました。10年前に自律神経失調症状で悩んでいたころを思い出すとまるで悪夢のようです。体験談の依頼があり、10年前の家計簿の日記帳を引っ張り出しました。読み返すと、今では忘れかけていたあの日のつらさがこと細かく書いてあり、その時の追い込まれた精神状態やわらにもすがりたいという焦った気持ちがよみがえり、今改めて本当に良くなって健康を取り戻したんだなと実感しました。
昨年の秋から暮れにかけては、海外旅行へ行ったり山登りもできたことに気づいたのです。
早いもので自律神経失調症状を発病してから10年が過ぎました。当時は、どこの病院へ行っても
はっきりした事がわからず、しまいには心の問題ということで相手にしてくれませんでした。治療法は精神安定剤や睡眠薬がほとんどでした。買い物から帰って来るとぐったりとして、台所の仕事ができないのです。はって家事をするという毎日でした。どんなに自分を奮い立たせようとしても、だるくて体が動かないのです。3時間位横になってからやっとの思いで夕食を作ったりしていました。最初の1年間位は家族も気を使って優しくしてくれましたが、一向によくならずこの状態が続くうちに家族までが私の不調に疑問を持つようになり、私が怠けているだけではないか、精神的なものだけではないかと冷たくなり、ギクシャクしてきてしまいました。
有名病院は5件以上行き、鍼や整体、サプリメントも友人に勧められいろいろ試しました。一時的には良くなった気がしますが、2~3日でまたすぐ体がだるくなり、ちょっと疲れると頭痛や肩凝り、不整脈が起り、脚がむくんだりして低血圧にもなってしまうのです。「情けない」という言葉どおりでした。何かいい治療法はないものかと図書館で探したところ、「自分で治す外反母趾」という本が目に止まりました。実は、外反母趾がずっと気にかかっていたのです。その本の中に外反母趾と自律神経失調症とのことが書かれてあり、その時これだと直感しました。数日後、偶然テレビに先生が出ていたのを見て、行ってみようとわらをもつかむ思いで伺ったのが先生との出会いでした。
先生は私の足を見て、「
足が悪いから首を痛めて自律神経失調症になった」と説明してくれました。自分でも何となくそんな気がしていたので、短い説明でも十分納得できたのでした。そして、首の変形はコルセットで固定を1年間すると骨の変形が吸収されて自律神経を圧迫しなくなるので良くなるということでした。1年間固定をするという覚悟が必要だと先生は言われましたが、私にすれば10年間の苦しみが1年間で本当に良くなるならどうってことないという気がしました。
足から全身の整体の他に、外反母趾のある足には足裏のバランスを整える
テーピングをして、靴の中には
免震インソールを勧められました。これで治るのなら、先生の言われるとおりにきっちりやろうという思いでした。
最初の治療を受けて帰った夜、頭の芯が軽くなっているのがわかりました。
ずっと頭が重かったのが何年振りかに消え、体中の緊張がほぐれはじめて深く眠れ、治るんだなと確信したことを覚えています。
足と首の治療が進むにつれ、それまで通院の時、駅の階段を登ると息が切れそうだったことや駅から5~6分位にある先生の治療院まで行くのに、途中で1~2回立ち止まって休みやっとのことでたどりつくということが、いつの間にかなくなり次の予約の日が待ち遠しく感じられたのです。
また、今までよく風邪を引いていたのが半年を過ぎた頃から風邪を引かなくなり、便秘もなくなって元気になっていました。同じようにこの頃、首を右に回すと引っかかって動かなかったのが、次第に左右同じように動くようになり、すっきりとした気分で帰れるようになりました。それから急に、いろんな症状が改善して、めまいや立ちくらみもなくなり、顔色や肌の色も白くなったねと会う人からよく言われるようになりました。そして、体力もついて疲れにくくなり、今では家族で一番元気になったかもしれません。
治療を始めて2年目になりますが、現在はこの健康を維持する為に、月1回通院しています。天国と地獄を味わった気がします。笠原先生との出会いがあり、どこの病院へ行っても治らなかったのが、やっと私にあった治療法にめぐりあい、こうしてここまで元気を取り戻し生き返ったことに、大きな喜びを感じています。
自律神経失調症の本当の原因が足にあり、またその原因から正せば治るものだということを、私の体験をもって多くの人に知ってもらいたいと思います。
笠原巖先生のコメント
最後に自律神経失調症の体験談をご紹介したのは、それだけ多いのと若い女性にも多発し、パニック症などを起している人たちがあまりにも多いからです。その原因となる悪い足
「足裏の不安定」が頚椎を変形させ、変形した骨がそれぞれの病気を起していることを知って頂きたかったからです。「気づき」ということでご紹介させて頂きました。
そして、治療の基本となる
(1) バランス (2) 血行 (3) 固定 という施術をしっかり行うことの意味を知って頂きたいのです。身体はその求める条件が整えば治るのです。投薬しただけでは体のバランスや血行も良くならないし、固定の役割もできないのです。
(1)のバランスは、重力との力学的なバランスを足裏から整えて行くということで、整体の後に足裏のバランスを整えるテーピングをするのです。
(2)の血行とは、低周波や専用フットマッサージ器で毛細血管の緊張を緩め、体の隅々まで栄養が回るようにするのです。
(3)の固定とは、首にかかる負担をコルセットで軽くし、首の安静を保つことにより頚椎の環境条件を整え、自然治癒力を発揮させるという意味なのです。
この条件が整うと、人は誰でも治るものなのです。
人間は重力とのバランスが狂うことで痛みや病気が起り、重力との力学的なバランスを整えることで治るのです。どんな人の身体も元気になろうとしています。生命は皆生きようとしているのです。
悪化してしまった病気にはもちろん薬も必要ですが、その前に本当の原因を知り、やるべきことがあるのです。Mさんはとても理解が早く、素直に指示をしっかり守られたのです。隠れている本当の原因を分からせるのが、私の仕事と考えています。