お悩み

O脚とは、直立したときに、両足・内くるぶしをくっつけても、ヒザや股関節の間が開いてしまう状態のことです。実に、成人女性の約80%が該当しているとも言われているほど、「O脚を気にする人」「O脚にひどく思い悩む人」が急増しております。
なぜ、同じような生活環境にも関わらず、O脚になる人とそうでない人とに分かれるのでしょうか。
その答えが、人間の土台となる『足裏』にあったのです。今、
「浮き指」や「外反母趾」「扁平足」など足裏に異常がある人が激増し、これに比例してO脚が増えているのです。

「浮き指」や「外反母趾」「扁平足」があると、指先に力が入らず、重心がかかとへ片寄り、ひざも反り過ぎてしまいます。この状態で歩くと、足先が外方向へ流れる「ねじれ歩行」になるのです。

この
「ねじれ歩行」になるかどうかで、O脚になる人とならない人に分かれてしまうのです。
つまり、O脚は土台となる足裏の異常を補った結果だったのです。
「ねじれ歩行」によるO脚は、すねの外側の筋肉や太ももの筋肉を発達させて、下半身太りの原因になります。
また、O脚があると健康面でも悪影響を及ぼします。ひざの痛みのほかに股関節や骨盤にゆがみを起こし、背骨が曲がる側弯症の原因にもなっています。更に、首にもゆがみや変形を引き起こし、首こり・肩こり・頭痛・めまい・便秘・冷え性など自律神経失調状態の隠れた原因にもなっています。
家が傾いたら、土台から正していくという考えが自然と起こるように、人間も土台となる『足裏』からO脚を整えていくことが、根本療法につながる近道なのです。
O脚には、5種類ある!あなたはどのタイプ?
実際には、O脚は4種類あり、もうひとつの足の異常として「X脚」がありますが、ここでは5種類として紹介します。この種別は、笠原先生が40年間に及ぶ治療経験から、種別したものです。
それぞれ原因と症状が異なります。その症状によって、太くなる部分も様々です。
O脚の改善と共に、下半身を引き締める!
1.「ひざ下」O脚

ひざの外側の骨が出っ張り、すねの外側が太くなる。

ひざ下の骨「腓骨小頭」が出っ張る。
2.「股関節」O脚

股が開き、ももの外側の骨が出っ張り、太くなる。

股関節の外側「大転子」が出っ張る。
3.「ひざ下と股関節」O脚

ひざがつかない。ももとすねの外側が太くなる。

ひざ下の骨「腓骨小頭」が出っ張る。
4.「XO脚」

両ひざはつくが、お尻とももが異常に発達。内股傾向。

ひざ下の骨「腓骨小頭」が出っ張る。
5.「X脚」

直立した時、ひざから下がハの字に開く。上半身太りに。

ひざ下が「ハ」の字に開く。
O脚には、次の5つのパターンがあります。実際には、O脚は4種類となり、もう一つの足の異常として「X脚」となりますが、ここではあえて「5種類」と表現します。
- (1) ひざ下のO脚
- (2) 股関節のO脚
- (3) ひざ下と股関節のO脚
- (4) XO脚
- (5) X脚
ここでは、O脚のメカニズムも治し方も、足裏から「テコの原理」で説明してあります。そして、O脚の改善と一緒に、下半身を引き締めることが同時にできるメリットがあるのです。
O脚はプロポーションが悪くなるだけでなく、股関節のゆがみと共に、骨盤のゆがみと共にや首の骨まで変形させてしまい腰痛・生理痛など様々な不調をもらします。
足裏のバランスを整えて正しい歩行を促すとO脚が改善され、骨格の歪みがなくなってくるので、出るところは出て締まるところは引き締まる、本来の美しいプロポーションを目指しましょう。
原因
外反母趾や浮き指(指上げ足)・扁平足の人は、指が踏ん張れていないため、真っ直ぐ蹴って歩くことができず、足先が外方向へ流れる『ねじれ歩行』をしてしまいます。
このねじれのストレスが、
(1) ひざの外側「腓骨小頭部」 (2) 股関節の外側「大転子」 (3)ひざの外側「腓骨小頭部」と股関節「大転子」
に力が逃げて、骨格が外側にずれる形となり、O脚になります。
また、(4) XO脚 (5)X脚 は、「太ももの内側に締めようとする力」の力が勝ると起こります。
整体で骨盤調整をしても、靴の外側を高くしても、夜寝てる間にひざを締めるサポーターなども、土台となる「足裏のバランス」を整えない限り、日々の歩行で元に戻ってしまうのです。
テコの原理で説明すると次のようになります
(1)「ひざ下O脚」のメカニズム

足先が外方向へ必要以上に流れてしまい、「力点」となる。
内くるぶし周辺が「支点」。
ひざ下外側部分にある腓骨小頭部が「作用点」となり、ここへ過剰なねじれのストレスが繰り返されてしまう。結果、腓骨小頭部がゆるんで外側に開き、同時にすねの外側にも余分な筋肉がついてくる。
(2)「股関節のO脚」のメカニズム

足先が外方向へ必要以上に流れてしまい、「力点」となる。
内くるぶし周辺が「支点」。股関節の外側にあたる「大転子」が「作用点」となり、力が逃げて開いてしまう。
細くても太ももの付け根が出っ張り、股の間が隙間ができるほど開いてしまうのが特徴。
(3)「ひざ下と股関節のO脚」のメカニズム

足先が外方向へ必要以上に流れてしまい、「力点」となる。
内くるぶし周辺が「支点」。
ひざ下外側部分にある腓骨小頭部が「作用点」となり、さらにねじれのチカラが股関節にも及び「大転子」も開いてしまう。
つまり、太ももの内側にある大腿内転筋群の締める力が弱いと、脚全体が外方向へ流れて、ひざも開き、太ももやふくらはぎの間も開いてしまう重度のO脚になってしまう。
(4)「XO脚」のメカニズム

足先が外方向へ必要以上に流れてしまうのが「力点」。
内くるぶし周辺が「支点」。
腓骨小頭部が「作用点」。
ねじれのストレスで外へ逃げる力が働いた場合、その上部は必ず反作用点となる。
このひざを締めようとする力が強いと「反作用点」となり、反作用点の力が勝った場合、大腿骨の下部分が内側にずれてきて両ひざがくっつくが、すね(下腿部)は外側に大きく湾曲した状態になってしまう。更に、股関節の外側に位置する「大転子」も外側に大きくズレて、太ももが外側に太くなってしまう。
(5)「X脚」のメカニズム

X脚は、足裏が外側を向く「外反扁平足」傾向にあり、足先全体が外側に流れてしまい、「力点」となる。
内くるぶし周辺が「支点」。
ひざの中心付近が「作用点」となり、力が外側に逃げる。
ひざを締める力が強いと、ひざの内側が「反作用点」となり、両ひざはつくが、ひざ下が「ハ」の字になるX脚になる。
更に、大転子が作用点となり、外側にずれて、太ももが太くなる。